【ノジマTリーグ】「張本対策?戦術はあるけど言えない」琉球アスティーダ・丹羽孝希 20181210

文・写真 マンティー・チダ

12月10日、琉球アスティーダ(以下琉球)はT.T彩たまとアリーナ立川立飛で対戦し、マッチカウント3-1で勝利した。

琉球#28丹羽孝希は、第1マッチのダブルスで#28有延大夢とペアを組み、T.T彩たま#33平野友樹・#20チョン・ヨンシク組に0-2のストレートで敗れた。しかも、わずか20分足らずで敗戦。「ダブルスに関しては凡ミスが多かった」と丹羽は反省する。

しかし、琉球は第2マッチで#16チェン・ジエン・アン(陳建安)、第3マッチでジュアン・ジー ・ユアン(荘智淵)がシングルスで勝利する。これで琉球が2-1とリードしたところで、丹羽は第4マッチのシングルスで再びコートに立ち、ダブルスで敗れた#20チョン・ヨンシク(鄭栄植)と顔を合わせた。

第1ゲーム、丹羽はバックハンド強打で先制すると、ラリー戦を取り切るなど、2点を先取。その後も早いテンポでフォアハンドを決めていくなど、6-3とリードをする。しかし、チョン・ヨンシクもフォアハンド強打、バックハンドなどで3連続得点をし、6-6の同点とする。同点とされた丹羽は、ここからフォアフリック、フォアハンドドライブで3連取してリードすると、フォアハンドなどで11-8とし、第1ゲームを獲得した。

第2ゲームになると、今度はチョン・ヨンシクがチキータなどで3連続得点をして先制するが、丹羽もフォアハンドドライブを皮切りに、3-3の同点まで盛り返す。その後、チョン・ヨンシクに2点を取られるが、フォアハンド強打で3連取して、6-5とする。9-6からチョン・ヨンシクにフォアハンドドライブを立て続けに2本やられることもあったが、最後はサーブから相手のレシーブアウトを誘った丹羽が11-8とし、ゲームカウント2-0。王手をかけた。

第3ゲームに入り、後がなくなったチョン・ヨンシクが優位に進める。3-6となり、丹羽は追いかける展開となったが、チキータをきっかけに、T.T彩たまのタイムアウトを挟んで、3連続得点で6-6の同点まで戻す。その後は拮抗した展開となり、チョン・ヨンシクがドライブをコースに決めるなど、先に10点目に乗せた。この時点で3点ビハインドだった丹羽は、ラリー戦で粘り切り、サービスから相手のレシーブがネットにかかるなど3連取し、10-10のジュースに持ち込む。ここからは、チョン・ヨンシクが先手を打ち、丹羽が取り返すという展開が続く。しかし、最後はチョン・ヨンシクのカウンターが炸裂し、15-13でゲームを取り返した。

第4ゲームも、第3ゲームでジュースの末に勝ち切ったチェン・ヨンシクの勢いが続く。2-2から、ストップレシーブやフォアハンドドライブをきっちり決めるなど、5連続得点とする。丹羽も3-8から、ラリー戦をフォアハンドで制するなど4連取で1点差まで詰めるが、チョン・ヨンシクはここからリードを奪われることなく、11-8でゲームを獲得し、ゲームカウント2-2として、勝負の行く末は、6-6から始まる第5マッチに持ち込まれた。

第5ゲームで一気に走ったのは丹羽だった。出だしからフォアハンドなどで4連取をし、一気にマッチポイントを迎えた。チョン・ヨンシクも粘りを見せたが、最後は丹羽がフォアハンドで試合を決めて、ゲームカウント3-2とし、丹羽が勝利を飾った。そして、マッチカウントも3-1で琉球がT.T彩たまを下した。

わずか20分足らずで敗れてから、丹羽はどのように第4マッチに臨んだのか。「琉球はダブルスの勝率が非常に悪い。シングルス3点で勝つことが多いので、この日もそういう戦いにしようと。T.T彩たまにはこれで3連勝ですが、ダブルスを落としても十分に戦える手ごたえはあった。2-1でチームが回してくれたのも大きかった」と内幕を明かす。

第5ゲームは6-6からスタートするが、このルールが丹羽には追い風にもなったようだ。「0-0からであれば、勝つのは難しかったかもしれない。6-6であれば、運の要素もあるので。出だしからポイントをとれたのは良かった」とコメントする。

琉球外間監督は「2-0から押し切れればよいが、チョン・ヨンシク選手も強いし、簡単にはいかない。しかし、第5ゲームの6-6からのダッシュはすごかった。迷わなければ良いプレーはしてくれるので」と丹羽について評価する。

丹羽は「2018 ITTFワールドツアーグランドファイナル」に向けてコメントを求められ「中国選手以外とやりたい」と答えたが、本戦では世界ランク1位の樊振東(中国)と初戦から激突し、0-4のストレートで敗れた。そして「Tリーグではまだ当たっていないので、試合をしてみたい」と、水谷隼らとともに名前を挙げた張本智和は、史上最年少優勝を勝ち取った。

「戦術はあるけど言えない」と張本対策について語った丹羽だったが、タイトルを獲得した張本に対して、丹羽がどう挑むのかも注目をしてみたい。

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